全国の仲間からいただいた連帯のアピール(その2)

京都「『天皇制を問う』講座実行委員会」、大阪「参戦と天皇制に反対する連続行動」、大阪「天皇代替わりを問う集会実行委員会」、九州・山口「天皇代替わりを問う九州山口連絡会」からいただいた連帯のアピールを紹介します。

40年にわたり反天皇制の立場で闘っている「京都『天皇制を問う』講座実行委員会」の仲間より

賛同・連帯します

大阪の「参戦と天皇制に反対する連続行動」の仲間より

 私たちは本当に戦争を阻止したい。
「近現代において初めて戦争を経験せぬ時代」との嘘とペテンで「平成の30年」を総括する明仁のイニシャチブで始まった天皇代替わり、戦争法を成立させ本格的な対外戦争にうってでる安倍政権の天皇利用態勢づくりとしての天皇代替わりが、国家権力、議会政党、財界、連合、マスメディアの総翼賛のなかで進行しています。
 政府権力の意向に従属する天皇で、かつ政府権力を超えたヘゲモニーを発揮する天皇が、戦争の時代の新たな天皇、象徴的元首天皇として登場してきたのだと思います。
 しかも、連日の天皇報道は、天皇の伊勢神宮参拝など退位に伴う一連の神道儀礼に対する無批判、いや全面賛美、とりわけこれまでほとんどなかった剣爾動座の大々的な報道は、政教分離の原則や信教の自由など基本的人権を根底的に破壊しています。再び天皇の神聖性の復活が企図されているとしか思えません。
 朝日新聞の世論調査によると「皇室に親しみ」は過去最高の76%といいます。こうした「国民の支持」が戦争の基盤であることはいうまでもありません。発展と飛躍に戦争をおいてきた日本の近現代を顧みるなら、嘘とペテンを平気で述べる天皇明仁もまた大日本帝国憲法下の絶対主義天皇ではないものの、それにつながる天皇であることは明らかで、改めて危機感を覚えています。彼はそうした自己を皇太子徳仁に継承します。対外戦争、とりわけ中国や朝鮮民主主義人民共和国を念頭においた戦争にうって出るかも知れない現在、徳仁は明仁を超えた「戦争天皇」として登場するのだと思います。
 即位後初めての国賓が戦争主義者、人種主義者、排外主義の権化、米大統領トランプであることは象徴的です。新天皇・トランプ会見が「日米戦争同盟」のデモンストレーションとして設定されたことを見るとき、天皇代替わりの本質がいきなり現れたと言えるでしょう。
 ともあれ、戦争の時代に入りました。かつても今も戦争と天皇(制)は不可分です。戦争の阻止は天皇制の廃止を抜きにありえません。天皇代替わりは支配階級の戦争と人民支配の最大の攻撃です。新たな戦争を許さない歴史的な闘いをつくりだしましょう。私たちも「終わりにしよう天皇制!「代替わり」反対ネットワーク(おわてんねっと)」の皆さんとともに闘います。

大阪の「天皇代替わりを問う集会実行委員会」の仲間より

私たちも一連の天皇代替わり反対闘争として5月1日、メーデーの日に「5・1 天皇即位反対!大阪集会――政府主導の天皇教の儀式反対」を持ちます。
 ● 5月1日は中之島・剣先公園にて第90回メーデーが開催される。そこでの2大スローガンは、「関西生コン支部への弾圧への抗議」であり、「5.1天皇代替わり式典開催への抗議」です。そして、この二つは一つのことの事態の表裏だ。
● 1886年に8時間労働を要求してアメリカで5月1日、デモを開始した。しかし、弾圧により4人の労働者が射殺されてデモが激化し、ヘイマーケット事件が起きます。この事件に対し共謀罪により結果4名に死刑が下される。そこでの判決の論理は「およそ誰がどう計画し実行したかは問題でなく、共謀があったという事実だけで犯罪の立証は可能」というものだった。
● その後10年経って、日本から幸徳秋水がアメリカに渡り、激しい労働運動の実態に触れる。帰国後、幸徳は「労働者による直接行動」論を展開する。その結果、天皇暗殺計画=大逆事件に巻き込まれ12名が無期、12名が死刑となるが、その根拠は物見遊山で仲間と舟遊びをしたことが、共同謀議とされたことに起因する。
● さらに10年たって、再びアメリカで「サッコとヴァンゼッティ事件」が起きる。労働運動つぶしに奔走するアメリカは、イタリアからの移民であった二人の活動家に強盗殺人事件の犯人として逮捕、死刑を執行したが、それに対し全世界で抗議と救援の国際連帯が起きている。ちなみに、アメリカではこうして死刑が執行された人々に対し「無実であった」と名誉回復しているが、日本では幸徳以下誰もなされていない。
● 今、起きていることはこうした100年も前に起きたことの再現にも思える。共謀を理由としての60名を超える逮捕・長期拘留。そして、この5月1日を新元号元年の起点として天皇即位式典を行い、新たな政府主催のメモリアルデーとしてメーデーの日を上書きしようとしているわけだ。
● 政府安倍政権は、新元号を公表し、1年にわたる天皇代替わり式典を皇室行事、ないし国事行事、そして政府行事としてしかし結局は天皇教宗教儀式の一環として総額240億円を超える皇室予算を税金から出費しようとしている。
● 5月1日11時10分、荒唐無稽な三種の神器を奉り、それを掲げた壇上の新天皇に、臣下大臣が一堂頭をたれて「万歳」を叫ぶ光景に、はたして労働者・市民の声が届くときがあるのか。満腔の怒りと100年前のメーデーの原点に思いをはせ、共に抗議の声とメーデーのデモに参加しよう!

九州・山口の「天皇代替わりを問う九州山口連絡会」の仲間より

終わりにしよう天皇制!「代替わり」反対ネットワークのみなさんへ
 「天皇代替わりを問う九州山口連絡会」から、連帯のアピールを送ります。
 この度の「天皇代替わり」の儀式は、祝意を強制するものであり、私たちは許すことはできません。マスコミにおいても、天皇に関する報道を当然のことでもあるかのように流し続けていることも問題です。
 福岡においては、天皇在位30年奉祝式典が2度行われました。一度目は2月11日で日本会議福岡主催・福岡県後援でした。二度目は4月24日で、エグザイルが出席し君が代を歌ったそうです。いずれも地方自治体の長が関わっており、今後問うていく課題です。
 それから私たちは、代替わり直前の4月29日に「いらんばい!天皇制 4・29集会」とデモ行進を行います。集会では、代替わりおよび天皇制の問題点を提起してもらいます。今回は「主権在民」「税金の無駄遣い」「戸籍制度」「神道の押しつけ」についてです。
 天皇制は、私たちの人権を侵害するものです。これからも延々と続く天皇行事に対して、「天皇制はいらない」と声をあげてゆきましょう!