2/23 おわてんねっと「天皇のいない民主主義を語ろう」報告

 2月23日の徳仁最初の天皇誕生日を以て、おわてんねっとは解散しました。活動に注目、協力を頂いた皆さん、大変ありがとうございました。およそ1年半にわたる活動でしたが、様々な人と出会い、共に考え、活動する事ができました。これらの積み重ねの上に反天皇制運動は更に続いていきます。これからもよろしくお願いします。

 23日は新橋のニュー新ホールで解散討論集会だった。「天皇のいない民主主義を語ろう!」と題し、「民主主義的感性の剥奪:国事行為の問題性から」、「社会矛盾の隠蔽:公的行為の問題性から」、「旧植民地出身者の排除の問題」、「アメリカ帝国主義と天皇制民主主義」の4つの観点からメンバーが発題。休憩を挟み、質疑も含めて会場に議論をひらいた。4つのお題に縛られる事なく、参加者それぞれが天皇制にまつわる自らの経験を話し、意見を交換した。

 全体を通して思ったのは、特定のイシューの集会だと「主題と外れてるかな」と思う意見があったりするが、ここではそれが無かったという事。つまり、この社会で問題だと思っている大抵の事は、天皇制に回収されるのだ。

 かつて僕は、だからこそ「天皇制」という言葉がマジックワードとして使われ、思考停止に陥らせがちだと思い、慎重に使うようにしていた。でもこれら多くの経験を知って、寧ろ考えを広げる契機になる言葉であるという実感を持つようになった。ある種の反転が起こったといえる。これは、この集会を含めた、このかんの活動の中で得た実感だ。だから、もっと多くの人の経験が、多くの人に知られるべきだと思う。天皇制にまつわる経験、皆さんも一つや二つ、あるでしょう。そこで感じたものは一人一人違う。それこそが天皇制を知る鍵なのではないかと思う。

(東京都府中市のミニコミ誌『府中萬歩記』72号より転載)