各地の代替わり反対行動の報告から(静岡)

静岡新聞2019年5月2日の記事から

5月1日に静岡で行われた集会の報告が「天皇制を考える会・静岡」から届いています。

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 静岡では5月1日(水・休)、午前中のメーデー終了後14:00から代替わり反対集会&デモをおこないました(下の集会案内参照)。
 集会は主催者挨拶、連帯のメッセージ(2つ)代読の後、3人のスピーカーから問題提起がおこなわれました。
 ゲスト・スピーカーの藤森克美弁護士は『週刊金曜日』掲載の寺西和史判事の文章(「憲法尊重擁護としての『反天皇制』」)を紹介しながら、天皇という存在が他の憲法価値と整合しないものであることを自覚し、主権者として天皇制と対峙する姿勢を示す必要があることを強調しました。
 静大名誉教授の吉本健一さんは近代天皇制のアジア侵略、植民地支配の責任問題について語りながら、徴用工問題やムン・ヒサン韓国・国会議長発言に見られるようにアキヒトの「平和の仕草」が失敗に終わり、この問題はナルヒトの代に持ち越されたことを指摘しました。
 伊達判決を生かす会の土屋源太郎さんは現在の代替わり祝賀の大騒ぎは戦時中の皇紀2600年の騒ぎに似ている、戦前の神話教育を受けた我々には天皇の伊勢神宮行きや神武天皇陵行きなどは平常心で受け止められない、天皇制そのものをなくさねばならないと力説しました。
 以後、コーディネーター森さんのもとで祝賀強制の実態、マスコミの問題、特例法の問題、政教分離問題、天皇制民主主義の問題等々活発な議論が展開されました。

静岡新聞に掲載された静岡での5/1集会

 集会には地元「静岡新聞」の記者が取材に来て、翌日小さな記事にしました。わたしのコメントも、森さんの前回代替わり時の裁判闘争の話もカット。スピーカー3人の発言中無難なもののみ掲載という微温的なものですが、「異議あり!」記事が載ったこと自体に意味があると思います(「朝日」も東京新聞系の「中日」もスルー)。地元「静岡新聞」は安倍のブレーン屋山太郎が長年「論壇」の執筆を牛耳ってきたような保守新聞でしたが、近年大分変ってきたような気がします。
 デモもありましたので出席は20人弱かなと思いましたが、40冊作った資料が足りなくなる盛況ぶりでした。ただ、雨が降ったせいもありますが、デモの時には20数人になっていました…。

一億総“祝い”ムードに異議あり!!
5・1新天皇即位の日に、みんなで声をあげよう!
5月1日(水)14:30〜 産業経済会館(中町・日赤横)

《ゲスト・スピーカー》
☆藤森克己さん
“新天皇即位〜大嘗祭はどうして違憲・違法なのか”
・弁護士、秘密保護法違憲訴訟原告。住民訴訟、情報公開訴訟を多数担当。日弁連消費者問題委員長などを歴任。社会正義を重んじ,経済的、社会的弱者の側に立つことを信念として弁護活動を展開している。

《スピーカー》
☆吉本健一さん
・「天皇制を考える集会」で静岡県の会場拒否事件と闘った「天皇制を考える市民連絡会」代表
・静岡大学名誉教授

☆土屋源太郎さん
・ 砂川事件元被告
・東京都学連委員長
・伊達判決を生かす会代表

《コーディネーター》
☆森正孝さん
・戦争をさせない1000人委員会
・朝鮮学校 友の会共同代表
・元静大平和学講師

※集会のあと、デモを予定しています。

うんざりする元号『令和』の大騒ぎ!
繰り返される「平成最後の…」天皇によってわたしたちの時間や生活が左右されるようなことがあってはなりません。
 「令和」は、「初めて国書からとった元号!!」とばかり“中国離れ”を喜ぶ日本のメディア…アジアや世界では『安倍政権が命令して作る平和』と、早くも日本の右翼化を批判する論調も…。

 5月1日は世界の労働者の歴史的闘争日・祝祭日(メーデー)なのに、新天皇即位を国民こぞって祝う日とされています。
 また、以後次々におこなわれる代替わり儀式は、どれも国家神道の宗教儀式。そのために160億円以上もの税金が使われます。
 代替わりナニかおかしい?祝賀ブーム違和感あるね象徴天皇と民主主義ってどうよ?…このたびの『令和』のバカ騒ぎ以上の騒ぎが、5月1日前後、国を挙げて行われるでしよう。
 私たちは、冷静にこの事態を受け止め、声をあげていきたと思います。多くのみなさまのご参加をお待ちしています。