2月24日の政府主催在位30年式典に反対しよう

 政府は、天皇明仁の退位を前に、これを記念する行事を催そうとしています。しかし、明仁が天皇の地位にあったこの30年は、明仁を祝い記念するに値するものでしょうか?

 明仁が天皇になった1989年は、ベルリンの壁が崩壊した年でも知られていますが、バブル景気が絶頂のときでもありました。これがその後どうなったかは、誰もが知るところでしょう。そして、明仁の大嘗祭は、湾岸危機のまっただなかで催されました。

 明仁は、即位したときに何と言ったかを思い起こしましょう。彼は「皆さんとともに日本国憲法を守り,これに従って責務を果たすことを誓い……」と述べましたが、その直前には昭和天皇裕仁が「ひたすら世界の平和と国民の幸福を祈念され,激動の時代にあって,常に国民とともに幾多の苦難を乗り越え……」と述べています。裕仁が、政治的、宗教的、軍事的なあらゆる権力を有していたときに何が起きたかについて、明仁は十二分に知り、それにもかかわらずこうした発言をしたわけです。さらに裕仁は、戦後になってもその権威権力を行使し続け、沖縄を米軍基地へと売り渡しています。もちろんこのことも明仁は知っているのです。
 明仁天皇は平和主義者であると、世上に流布されています。しかし、こうして裕仁から引き継がれた天皇という地位において、彼が果たしたことは何だったのか。日本国家は「湾岸戦争」ののち、海外派兵を実質的に開始しました。そして、その後、天皇が自衛隊や米軍などを賞し栄典を与えることが、現在もなお続いています。「平和を祈る」天皇として彼の行為は語られていますが、それは、本質とは大きくかけ離れたものです。

 「平成」と呼ばれる明仁の在位期間に何があったのか、さまざまな方向から思い出してみませんか? そして、その中で、天皇や天皇制が果たした役割を、一つひとつ、ちゃんと見直してみませんか?

天皇の在位30年を祝う? いや、私たちは祝わない!
反対の声を上げ、行動していこう!

天皇在位30年記念式典に反対しよう